沖縄本島の人気アクティビティツアー
沖縄本島ホエールスイム
ザトウクジラやマッコウクジラを水面や水中で観察するアクティビティをホエールスイムといいます。 沖縄本島には1月〜3月にかけてザトウクジラが子育てや繁殖に集まって来るので、この時期限定でザトウクジラのホエールスイムができます。
沖縄のホエールスイムの方法
野性のザトウクジラにアプローチする方法は大きく分けて2つあります。
ひとつはボートを使ってアプローチする方法、もうひとつはビーチから泳いでアプローチする方法です。
とはいえボートを使ってアプローチする方が圧倒的に一般的で、ショップのツアーに参加する場合は必ずボートになります。
ビーチからアプローチする方法はとても特殊なので後半で紹介します。
ホエールスイムツアーの選び方
ツアーを選ぶ際にチェックしたいポイントは、①料金、②実績、③定員、④ルール、⑤港、⑥船、⑦送迎です。
①の料金ですが、基本的には1日2万円前後のところが多いです。 当然、チャーターの場合はもっと高額になります。
②の実績ですが、これはショップ(正確には船長さん)によって変わってくるのでしっかり下調べした方が良いと思います。 ブログやSNSは必ず事前にチェックしましょう。 特にSNSは、ショップのアカウントはもちろんのこと、お客さんのアカウントもチェックしましょう。
③の定員ですが、少人数制のところとそうでないところがあり、概ね料金とトレードオフになっています。 いくら実績が良いショップでも、定員が多いツアーだと、クジラを見れる人と見れない人がでてきてしまうこともあります。
④のルールですが、2024年現在で、ホエールスイムに関する 法律 や 条例 はありません。 このため、各ショップによって色々な自主ルールを定めています。 特に、ホエールウォッチング協会に加盟しているショップには、協会で定めた共通のルールもあります。 また、参加資格(Cカードの有無や年齢など)もショップによって異なるので事前に確認しましょう。
⑤の港ですが、那覇の港から出港する船が圧倒的に多いですが、糸満や本部から出港している船もあるので、どこの港から出港するのか事前にチェックしましょう。
⑥の船ですが、温水シャワーやトイレなどの設備が船によって異なるので、気になる人は事前にチェックしましょう。 また、相乗りでは肩身が狭いと感じる人は、自社船を持っているショップなのか、他のショップの船に相乗りさせてもらっているショップなのかもチェックした方が良いかもしれません。
⑦の送迎ですが、ホテルから港までの送迎があるか無いか、またあるとしたら送迎範囲はどこまでなのかチェックしましょう。
クジラを観察する方法
イルカやウミガメと泳いだ経験のある人は、ホエールスイムで泳いだり潜ったりできるのかどうか気になるポイントだと思います。 法律 や 条例 が無い以上、これについては完全にショップに任されています。 ちなみに沖縄では泳いだり潜ったりすることを禁止しているショップが多いです。 その場合は水面に浮かんで待つスタイルになります。
ちなみに、浮かんで待つスタイルのメリットは、参加者が平等にクジラを観察できる可能性が高くなることだと思います。 誰かひとりが追いかけて逃げてしまった場合、他の参加者はチラ見すらできなくなる可能性もあります。 フィンキックすらしない「流木スタイル」が主流ですが、そのスタイルであれば、クジラを過度に刺激せずに、余裕を持って観察できます。
一方、泳いだり潜ったりするスタイルのメリットは、クジラとより積極的なコミュニケーションがとれることだと思います。 何年も前に「適度な距離を保ったら水中でゆっくり並走してくれた」という体験をしたことがありますが、これは泳いだからこそ味わえた感動だと思っています。
ホエールスイムツアーの1日の流れ
7〜8時に港を出港し、まずはクジラを探します。 数分で見つかることもあれば数時間探し回ることもあります。
クジラを見つけたら、船長がクジラの行動を観察します。泳げるクジラでない場合はまた別のクジラを探します。
船長から許可が出たら、船尾に並んで座ってエントリーの許可を待ちます。(この状態で1時間以上待つこともあります。)
船長から許可が出たら、順番にそっとエントリーします。
クジラを観察します。
人と比べるとクジラの大きさがよく分かると思います。
人間の頭ほどの大きさもある目で見つめられるとかなりドキッとします。
間近でブリーチ(ジャンプ)してくれることもあります。
クジラが行ってしまったらボートにピックアップしてもらいます。
基本的には終日これの繰り返しです。帰港は遅い時には17時くらいになることもあるので飛行機の時間には気をつけましょう。
ちなみに泳げない場合でも、船の上からブリーチ(ジャンプ)などの行動を観察できることがあります。
Hitoikiが使ったことのあるショップ
私たちがお世話になったことのあるショップはシーフォックスさんとグマさんです。
ちなみにどちらも協会加盟店で、自前のボートも持っています。
どちらも素晴らしいショップですが、ショップのカラーが全く違うので相性はあると思います。
利用した感想を詳しく聞きたい方はXかインスタでDM下さい。
↑この写真はシーフォックスさんに頂きました。ありがとうございます。
ビーチエントリーでアプローチ
子育て中のザトウクジラはあまり深いところを好まないそうです。 そのため岸から数百メートルのところを泳ぐことも多く、近い時には岸から数メートルのところを泳ぐことすらあります。
ですから陸からクジラの行動をよく観察し、クジラの通り道で待っていれば、クジラに遭遇することができます。 言葉で言うほど簡単ではありませんが、無謀な賭けというほど難しくもありません。
実際にビーチエントリーでホエールスイムをしたことがありますが、子クジラが興味を持って寄って来てくれることが多かったです。
これも子クジラです。
母クジラの下に隠れている子クジラ。このとき母クジラは目を閉じてました。
これは水深15mくらい。
子クジラは体長4mくらい、母クジラは12mくらい。
これくらい近づけたこともあります。
ビーチエントリーホエールスイムについてはそのうち別記事で詳しく書く予定です。
ホエールスイムで出会えるクジラ
ザトウクジラは子育てや繁殖のために沖縄にやって来ます。
そのため子育てする母クジラ&子クジラや、求愛するオスクジラを観察することができます。
次の写真は親子クジラ(母クジラと子クジラ)です。
子クジラは体長2〜5m、母クジラは10〜15mくらいです。
親子クジラの魅力は、近くで観察しやすいことです。
子クジラは息が短いので頻繁に水面に上がって呼吸をします。
次の写真は歌うオスクジラ、通称シンガーです。
ザトウクジラのオスは長い時には何時間もかけて求愛の歌を歌います。
この歌は船上にまで届くほどの爆音なので、水中で聴くと骨の髄まで響いてきて圧巻です。
しかも歌う時はほとんど動かないので、浅いところで歌っていればじっくり観察できます。
こんなふうに頭をちょっとしたにした状態で歌い続けます。
オスクジラは体も大きく、親子クジラとはまた違った魅力があります。
次の写真のように、親子+オス(通称:エスコート)というパターンもあります。
この他、大人1頭だけのこともあれば、10頭以上の群れが現れることもあります。
ホエールスイムで撮影したHitoiki作品
こちらは2021年に那覇のシーフォックスさんのツアーに参加した際の映像です。
こちらは2017年に奄美大島のマリンスポーツ奄美さんツアーに参加した際の映像です。 沖縄ではありませんがホエールスイムの雰囲気は伝わると思うので載せておきます。 ※当時は潜れましたが今は潜るの禁止です。
注意事項
ホエールスイムのツアーに参加する場合は、参加するショップのルールをしっかり守りましょう。 また、冬の沖縄は基本的に風が強いので、寒いうえに海は荒れています。 たとえ寒さと船酔いでどんなにツラくても、一度乗船してしまえば丸一日ずっと船に乗っていないといけません。 酔い止めを飲んだり、しっかりと防寒対策をしたりして、万全の準備をして参加するようにしましょう。